烏丸パレススクエアー

京都の中でもとりわけ閑静な、御所西添の烏丸通に面し、御所に向き合って建つ。
木造住宅を取り潰した跡地に、店舗棟と住宅棟を接続して建て直した。店舗棟は、1、2階がテナント、3階がオーナーのアトリエ+ギャラリー。住宅棟は、親子2世帯住宅で1、2階が親世帯、3階が子の世帯となっている。
取り潰した住宅は、昭和初期のアメリカ屋の設計施工になる、洋風の建物であり、地域の景観にとけ込んでいた。そのイメージを継承することと、美観地区に相応しい外観にするため、煉瓦タイル張の洋風館とし、店舗棟と、住宅棟を書の行・草の関係でデザイン分けした。
前住宅の応接間は、ライト風の洋風数寄屋と云った趣のインテリアで、懐かしみのある落ち着ける雰囲気だったが、長年住みぬいた施主の温和な人格と妙に重なっていた。住宅の設計にあたっては、その空間イメージを現代の作法によって、如何に継承し、表現するかに主眼を置き、前住宅のステンドグラスの丸窓や灯具等、使えるものは利用しながらデザインをまとめた。

Information

所 在 地 京都市上京区 構  造 鉄筋コンクリート造
敷地面積 537.14㎡ 階  数 地上3階・地下1階建
建築面積 319.73㎡ 用  途 事務所併用共同住宅
延床面積 883.06㎡ 完成年月 平成2年10月