介護老人保健施設じゅんぷう
地域医療において先進的役割を果たしてきた病院が、新たに社会福祉法人を起し計画された老健施設である。
郊外型が多い老人福祉施設において、「街なか」にあることが最大の特色であり、地域に住み続けながらの利用、病院から地域に戻る中継施設として、いわゆる中間施設と呼ばれる本来の役割が期待される。
街中故に敷地の面積は限られており、なおかつ老人福祉施設にはゆとりのある廊下幅・諸室の面積が求められる。ケア単位上で不経済となる老健部門の多層化は避けられないが、その基準階プランにおいてはサービスの諸室をコアに集約し、デイルーム及び療養室を整然と並べることで、3〜5階の3層までで98床の老健を実現した。他に2階に40名のデイケア、機能回復訓練室を備え、さらに1階にはコンビニエンスストアの入居が予定されているテナントスペースも用意されている。これも街なかの施設ならではの新しい試みであった。
外観意匠は、濃・淡2色の特注タイルによるコントラストを使い、マンションやオフィスビルが乱雑に建ち並ぶ大通りに面した街並みの中で、自己主張を抑えたデザインが端正な存在感を示す。
Information
所 在 地 | 京都市下京区 | 構 造 | 鉄筋コンクリート造 |
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敷地面積 | 1,014.44㎡ | 階 数 | 地上7階建・地下1階 |
建築面積 | 912.31㎡ | 用 途 | 老人保健施設 |
延床面積 | 5,077.87㎡ | 完成年月 | 平成17年3月 |