本応寺ヒーリングハウス
宗教法人名義だけが残っていた寺院の復興であり、施主は先年隣接する寺院の再興を果たした住職である。両寺院を兼務する住職は、前々から都会で心身の病に苦しむ人々を癒す(ヒーリング)場をつくりたいと念願しており、趣旨に共鳴する仲間達と研究会や健康道場、コンサートなどの活動を続けてきた。本応寺が廃寺状態であったことは檀家がおらず、祭事などの寺務にとらわれず、ヒーリング活動に専念できると云うことでは好都合であった。
間取は1階が祭事の他、念仏道場やコンサートなどのイベントもできる本堂と客殿で、2階が宿泊室である。外観は寺院と云うよりも安らぎの場に相応しい住まいらしさの感じられるもとし、茅葺を思わせる大屋根や縁側によって、ふるさとの民家のイメージでまとめた。寺院の表徴としては、より伝統的な形の幕股や木鼻の彫刻を向拝部分のみに集中的に設けた。
Information
所 在 地 | 東京都杉並区 | 構 造 | 木造 |
---|---|---|---|
敷地面積 | 609.00㎡ | 階 数 | 地上2階建 |
建築面積 | 251.41㎡ | 用 途 | 寺院 |
延床面積 | 403.53㎡ | 完成年月 | 平成8年5月 |