刀根山病院 リニアック棟

 本事業は高度の診断及び治療を行う独立行政法人国立病院機構刀根山病院の敷地内における新築工事で、目的は発電機・受変電設備等インフラの増設及び更新と放射線治療を行うリニアックの更新である。
 建物はRC平屋建てで南側は発電機室、受電室を配置し、北側にリニアック室及び操作室を配置し、既存建物と接続する計画とした。建設地は崖及び土手に囲まれており、周囲の高低差が激しい。更に既存建物との接続、将来の発電機などの入れ替えも考慮し、北側リニアック室と南側受電・発電機室はフロアレベルに1700mmの差を設けた。リニアック室は機器を納める階高が必要となるため、建物の高さは床段差に関わらず南北で揃えて、屋上がフラットになる断面計画としている。
 リニアック室は腫瘍を縮小または破壊するために高エネルギーの放射線が発生するため、1500mm厚のコンクリート壁、400mm厚の遮蔽鉄板、遮蔽扉等が設計に盛り込まれ、厳しい施工管理が行われた。
 外観意匠は外壁をコンクリート化粧打放し仕上及び吹付タイルとし、既存病棟と連続性を持たせるよう配慮した。
(文責:堀)

Information

所 在 地 大阪府豊中市 構  造 鉄筋コンクリート造
敷地面積 80,190.05㎡ 階  数 地上1階建
建築面積 499.17㎡ 用  途 病院
延床面積 499.17㎡ 完成年月 平成26年2月