山田保育園

狭小敷地内で尚且つ保育所を運営しながら全面建替をするという、難易度の高い事業だった。2棟ある既存園舎の片方を解体し、新園舎の一部を建設。部分完成後に移転したのち、新築の残りの部分を「継ぎ足す」必要があったため、新園舎の構造は増築が容易で工期も短縮できる木造を選択した。柱・梁に大断面集成材を用い、準耐火構造としている。うねるような独特の屋根形状は、「背景の山並みと呼応させる」「運営母体であるお寺の本堂を連想させる」「地域のランドマークとして」「解体された既存木造園舎の記憶を継承する」など、さまざまな思いが込めている。これも屋根形状の自由度が高い木造ならではのデザインといえる。内部は木のぬくもりを最大限に活かした内装仕上げとし、間仕切りは可能な限り引き戸形式の建具や可動家具として、平面的な柔軟性が高い空間とした。
(文責:小濱)

Information

所 在 地 京都市西京区 構  造 木造
敷地面積 489.38 ㎡ 階  数 地上2階建
建築面積 202.96 ㎡ 用  途 保育所
延床面積 374.79 ㎡ 完成年月 平成30年3月