のどかリハビリホーム

「預かる施設から、出かける施設へ」という事業主の理念の元、介護施設でありながらも利用者目線と介護者目線のアイデアがつまった「施設らしくない」を目指した小規模多機能ホームである。
敷地はJR嵯峨野山陰線の線路沿いに面し、田園風景が広がるのどかな場所に位置し、田園風景の先に広がる山並みに向かって突き出した鉄骨庇が、内部との回遊性を持たせたテラスを覆うことで、内部の様子が外へ開き、活動そのものが建物の顔となるよう計画した。
内部はリビングダイニングと個室間の間仕切壁を可動間仕切りとすることで、状況によって広さを調整でき、人数や施設運営の変動に柔軟に対応できる計画とした。
浴室周辺の計画では、少ない介護者でも対応できるよう2つの浴室を行き来できる扉を設け、また脱衣室前の廊下を待合スペースとして利用できるようにする等、繰り返し行なった意見交換から、事業主のアイデアやお声を活かした工夫を随所に盛り込むことができた。
事業主の思いである地域の方たちがふと立ち寄りたくなるような、多くの人に親しまれる施設になることを願っている。
(文責:小森)

Information

所 在 地 京都府亀岡市 構  造 木造一部鉄骨造
敷地面積 539.23 ㎡ 階  数 地上2階建
建築面積 266.47 ㎡ 用  途 小規模多機能型居宅介護施設
延床面積 289.56 ㎡ 完成年月 2024年3月