兵庫中央病院 外来管理診療棟

国立病院機構兵庫中央病院は、神経・筋難病、筋ジストロフィー、重症心身障害、結核などのセーフティーネット系医療における地域の拠点病院として広く認知されている。本計画は、老朽化・狭隘化が進んだ外来診療部門、放射線部門、手術部門、検査部門、リハビリ部門について建替整備するものである。これまで分散していた各部門を集約・ブロック化し、エントランスから建物中心をまっすぐに貫くホスピタルプロムナード(中央廊下)の両側にそれらの各部門を配置することで、シンプルでわかりやすく、患者にやさしい動線計画とした。セーフティーネット系医療への配慮として、廊下・待合・診察室には相応の空間的ゆとりを設け、ベッドごと移動・診察を可能とし、同時に患者アメニティも向上させている。外観にあっては、水平に大きい車寄せのキャノピー、高さのある塔屋をアール形状にデザインし、病院全体のメインエントランスとしての象徴性を付与した。また、将来に渡るフレキシビリティ確保のため、設備配管類は外周部へ配置し、空調室外機を負荷直近のバルコニーに個別配置としている。これらの目隠しとしてバルコニーに配したアルミルーバーは、外壁のアクセントとして、意匠上の役割も担っている。
(文責:小濱)

Information

所 在 地 兵庫県三田市 構  造 鉄骨造
敷地面積 93,439.53 ㎡ 階  数 地上3階建
建築面積 3,725.86 ㎡ 用  途 病院
延床面積 10,091.32 ㎡ 完成年月 2019年3月