心静庵

京都府内にある茶室を併設した住宅と趣味が溢れる事務所の2棟を整備する計画である。
 配置計画は、茶事を行う上で、玄関から待合を経て露路を通り茶室へと続く景色の流れを考慮し、敷地中央に露路を設け東西にそれぞれの棟を配置する計画とした。
 住宅は平屋建ての深い庇を設けた数寄屋建築とし、事務所は一般的な素材を用いたシンプルな建築となっている。
 小間(茶室)は四畳枡床の形式とし、掛込天井、平天井、落天井の真行草の3段形式天井である。窓の位置は周辺環境や外光の入り方をコンピューターによりシミュレーションを行い、意匠的なバランスを考慮しながら配置した。内装材は土壁、和紙、赤松の床柱、名栗の濡縁、北山杉の化粧垂木など使う素材を一つ一つ吟味したものを用いており、空調や照明器具などの設備機器はほぼ全てを隠蔽し、茶事に集中できる空間を実現している。
 茶事を行うための茶室と趣味を追求した事務所。趣向は異なるがどちらも「数寄」のための建築である。

Information

所 在 地 京都府南丹市 構  造 主屋棟:木造 ガレージ棟:鉄骨造
敷地面積 648.78 ㎡ 階  数 主屋棟:平屋建て ガレージ棟:地上2階建て
建築面積 648.78 ㎡ 用  途 住宅
延床面積 288.28 ㎡(主屋棟:151.93㎡ ガレージ棟:136.35㎡) 完成年月 2016年10月