• 久世築山保育園増築工事2015.05.30

        京都市南区に建つ久世築山保育園の増築及び改修事業です。

        0・1歳児クラスの保育室を拡張し、定員を増やすことが本事業の最大の目的であり、既存バルコニーの一部を屋内へ取り込みました。

        南側の窓を大開口部に改修、0歳児エリアの壁面にはつかまり立ち練習用の手摺を設けるなど、子ども達にとってより良い保育環境になるよう配慮しました。(堀)
         

      • 小規模保育施設2015.05.25

          2015年4月、京都市中京区に建つマンションの1室に0歳児から2歳児までの保育を対象とした、小さな保育園が開園しました。

          この保育園はマンションのテナントスペース約80㎡を小規模保育施設に改修したものです。

           

          設計するにあたり、限られた面積の中で厨房や幼児用便所を確保しつつ、

          「いかに広く一体的な保育室を確保するか」が大きな課題となりました。

          そこで、マンションが東西方向に奥行きのあることを利用し、保育室を奥行き方向に広がりのある計画としました。

          そして保育室に隣接するように0歳児、1歳児スペースを確保しています。

          この保育室の配置により、玄関から保育室の奥まで視線が通るようになっています。

          視線の抜けが感じられる事で、狭小な空間でも広さと一体感のある保育室とする事が出来たと思います。

          また、保育室と隣接した0,1歳児スペース、そして、0歳児スペースと1歳児スペースの間には安全面を考慮して柵を設けています。

          0歳児スペースと1歳児スペースの間の柵は開放する事ができ、全体を大きな畳スペースとして使用する事が可能となっています。

           

          社会的に待機児童が問題となっている中、マンションの空き室を利用した小規模保育施設は今後も増えていくと考えられます。

          そのような状況の中で、今回の保育園はこれからの小規模保育施設のモデルケースになるのではないでしょうか。(松岡)

        • やまもも保育園2014.05.30

          敷地は京都府北部 舞鶴市内の緑豊かな山すそに位置している。園児の定員増により、既存園舎が手狭になったため、西側に隣接する園庭に園舎を増築することになった。

          園庭には、保育園開設時から植えられた10mを越えるメタセコイヤを始め多くの木々があり、それらをできるだけ残したい、少しでも広く園庭を確保したい、また、雨の日も外で遊べるようにしたいという園の希望を受け、計画をスタートした。
          計画の大きな方向を決めるにあたり、保育を終えた夕方から検討会を開き、先生方に参加いただいた。図面や模型で確認しながら、希望を満足させる建物ボリュームや配置の検討を繰り返し、奥行方向の寸法を抑えた長細いボリュームを既存園舎に対して「L」の字形に配置することになった。結果として、広がりはあるが、落ち着いた雰囲気の中庭的な園庭をつくることができた。その園庭と保育室の間にデッキや縁側を計画し、境に全て引き込むことができる建具を設けた。開け放つことで、園庭につながる半屋外の遊び場となる。

          内部の仕上には、園の希望する桧の無垢板を床や腰壁にふんだんに使用した。冬場に触れても暖かく、また、柔らかく、子どもの生活する空間には適した素材だと思う。多少荒っぽい使い方をしても大丈夫で、表面を削ればまたきれいな木肌が現れる。
          もとの園庭にあった木々は、工事前に先生方、造園屋さんと1本1本状況を確認し、合わせてそれぞれの木の思い出をお伺いした。建物と干渉してしまうもので、植え替えが可能なものについては、新しい園庭に植え替えをした。メタセコイヤは背が高く植え替えができなかったため丸太に加工し、子どもたちの遊び道具となっている。植え替えをした木々も翌年の春には芽吹き始め、その周りを楽しそうに子どもたちが走り回っている。土地の記憶のようなものを少しでも引き継げられたかと思う。

        • 岩倉こひつじ保育園2014.05.29

          明るく開かれた環境の中で乳児を育てたいという園の考えのもと、風致地区で第一種低層住居専用地域という建築規制で最も制限の厳しい地域で、理事長先生や園の方々と共に具現化出来ました。

          園舎内においても、保育士の先生方とのワークショップや理事長先生との国内視察、数十回にも及ぶ打ち合わせの中で、想いやアイディアをカタチにしました。

          外壁は全てガラス張りとし、1号館のすぐ北側に建つ園舎の暗さを解消し、隣接する森を建物に取り込みました。森の四季や鳥や虫のさえずり、風になびく森の声の中で子ども達がすくすく育っています。

        • 桂ぶどうの木保育園2014.05.28

          計画地の東側は桂離宮の木々を望む風致地区内に建つ保育園である。

          建築主は阪急京都線「桂」駅前で既に保育園を営まれており、西京区の待機児童解消に貢献できるよう新園舎の計画が持ち上がった。

          計画建物の隣には0〜1歳半までの保育を主とする木造の既存建物があり、一体的に利用できるよう連続性を持たせた配置計画とし、保育士の動線向上を計った。

          外観は桂離宮に近接していることもあり壁はしっくい塗り、屋根は切り妻の瓦葺き風として周辺景観への配慮を行った。

          内部は子供たちが安全・快適に過ごせるような納まりとし、檜の香りが立ち込めるなか素足でその肌触りを感じたり、広間をスキップフロアにして立体的にすることにより好奇心に溢れる子供たちの五感へ刺激を与えられると考えた。

          園庭に植樹されたシンボルツリーである桂の若木が子供たちと共に健やかに育っていくことを願いたい。